現在コーティングを検討している方の中で、ウレタンコーティングが気になっているという方も多いのではないでしょうか?
導入しやすい価格で提供されていることもあり、初めてコーティングを施工される方が一番最初に検討するコーティングだと言えるかもしれませんね。
今回は、そんなウレタンコーティングの特徴や良い点、悪い点についてお話していこうと思います。
【ウレタンコーティングの特徴】
ウレタンコーティングは、フロアコーティングの種類の一つで、ウレタン樹脂塗料を材料としたコーティングの総称です。
20数年前から施工されているため、広く知られており、価格も比較的手ごろな為、過去の施工実例が最も多いコーティングでしょう。
ウレタンは大きく分けて水性と油性とに分かれており、液剤のスペックや提供するサービスが施工業者によって最も多様化しているコーティングと言えるでしょう。
ツヤもよく、汎用ワックスより強度や耐久性は高く、2、3年から10年程度は床を保護します。
【ウレタンコーティングのメリット】
ウレタンコーティングには以下のようなメリットがあります。
1)施工費が比較的安い点。
ウレタンコーティングはシリコンコーティングやUVコーティングと比べて施工料が安く、導入しやすいコーティングです。
コストが安いぶん、他のコーティングと比べると耐久性は劣るのですが、ワックスと比べれば耐久性は当然かなり優れています。
2)比較的安全性が高い点。
ウレタンは比較的安全な原料を使ったものが多く、匂いの面でもあまり気になる事はありません。
ただし、種類が豊富で、扱う業者の数も多いので、安全性についても、安かろう悪かろうという危険性が高いのです。
良心的な業者を見極めて下さいね。
3)摩擦に強い点
仕上りは、こってり、ふっくらという感じの厚みが特徴的で、摩擦には比較的強いと言われています。
フローリングが傷つく原因は、家具や重いものの移動だけではありません。日常生活の中で、人が移動する際に起きるスリッパなどの擦れや傷も、日々のことなので、大きな影響力を持ちます。
こういった傷はウレタンコーティングでも防ぐ効果があります。ただし、施工当初は効果を発揮しますが、耐久性が長く持続しない点には注意が必要です。
4)光沢度が調整できる点
ウレタンコーティングは他のアクリルコーティングやシリコンコーティングに比べて光沢が控えめで、艶が少ないようです。
最近の若い方にはこんな点はメリットですが、逆に、高い光沢度を希望される方には物足りないとも言えるので、予めしっかりと自分の好みに合う光沢度かどうかをチェックする必要があります。
5)UVカット効果のある液剤を配合できる点
ウレタンコーティングはそのままだと紫外線を防ぐ効果の弱いものが多いのですが、UVカット効果で焼けつけを防ぎ、フローリングが痛むのを防ぐことができます。
ただし、配合することにより、コストは余分にかかりますね。
無機質ガラスコーティングのように最初からUVカット効果が高く耐用年数が高いタイプのコーティングの方が長い目で見るとおススメです。
以上、ざっとウレタンコーティングのメリットをまとめてみました。
【ウレタンコーティング3つのデメリット】
次に、ウレタンコーティングのデメリットについてお話していこうと思います。
主にウレタンコーティングには3つのデメリットがあります。
1)乾燥時間が長い点
乾燥時間が長いと施工時間が延びるだけではなく、様々な点で問題になります。
塗装自体に2日から3日の日数がかかってしまいます。また、その日の天候によって左右されるので時期選びの判断も重要です。
その2〜3日間は入居することができないため、引っ越し前や新居で移り住む前にしておくのが理想と言えます。
立ち合いを求められることも多いので、特に新築の場合、引き渡しや引越し前後の忙しい時期に、現在のお住まいと離れた新しいお住まいに3日間も足を運ぶことは、あまり現実的ではありません。
また、完全にコーティングが固まるまでにも時間がかかります。
これは、施工期間という訳ではありません。コーティングの施工が終わった後、完全に固まるまでに1か月ほどかかってしまうのです。
それまでは生活にも注意が必要です。引っ越してからも安心できないということですね。
2)再施工がしにくい
これは特に油性ウレタンコーティングの場合に言えることです。水性ウレタンコーティングの場合は再施工も可能です。
30年以上長く住まう前提だと、耐久性が長く持続しないのに再施工しにくいという矛盾は困りますね。
商業施設やリフォーム、リノベーションであれば、頻繁に改修工事をする前提ですから、全く問題がないかもしれませんね。
3)塗り直しが必要
もちろんワックスより効果は高く、強固ではありますが、それでも無機質ガラスコーティングと比べればはるかに耐久性は劣ります。
したがって、経年変化で老朽化し、ウレタンの原料や施工方法によっては2~3年に一度は塗り直す必要が出てきます。
安いからと飛びついても、30年間で10回も塗り替えが必要だとしたら、いったいいくらコストがかかるのでしょう。
最初によく長期のコストシュミレーションをしてみることをおススメします。
4)そのままだと紫外線に弱い
ほとんどのウレタンコーティングには紫外線防止効果がありません。最近は最初からUVカット効果のある原料を混ぜているスペックの高いものや、施工時にお客様の要望によってUVカット効果を高めるケースもあります。
こちらも最初に提示された料金に含まれないケースもあるので、見積もり段階であらかじめUV効果についてご確認いただくのが賢明です。
いかがでしたでしょうか。ウレタンコーティングのメリットとデメリットでした。
以上のことを踏まえて言えることは、ウレタンコーティングは「耐久性が短くてもいいから、まずは安くフロアコーティングを導入したい」とお考えの方には最適のコーティングと言えるでしょう。
例えば戸建て住宅の場合、20年目にリフォームして、あと10年後に建て替えようとしているケースなどには最適なフロアコーティングです。
または、商業施設の床など、頻繁に改築・改装をするような場合に向いていると考えられます。
ただし、これから戸建て住宅を新築しようという方、分譲マンションを購入しようという方には、最初から耐久性が長いフロアコーティングを導入したほうが、長い目で見てコストを抑えることができますね。
30年耐久のガラスコーティングなら、途中でウレタンコーティングのように塗り替える必要がありません。また、お手入れも簡単で摩耗により艶が失われることもないため、新築の状態そのままに30年間床をお守り致します。
是非一度、ご検討下さい。